~~~~成長に合わせた子ども部屋のつくり方~~~~
間取りを考えるときに大切なこと、それは「今の暮らし方と、将来の暮らし方は違う」ということです。新築時から10年、20年が経ったとき、必要な部屋数、間取りが今と同じように使いやすいとは限りません。子ども部屋も同様で、成長に応じた空間の使い方の一例を見ておきましょう。
例えば、4人家族の場合。子どもが小学校の入学前に家を建てたと仮定して、この時点で子どもの数だけ個室をつくっても、数年間は使われなかったり、単に収納部屋になってしまうことが大半です。子どもが幼いうちは個室化せず、廊下を含めて、家族みんなで遊べる広いスペースを構築した方が効果的でしょう。仕切りがないため、大きな荷物の収納や持ち運びにも便利です。
子どもが中学生になり、体も心も大きく成長したときは、逆にそれぞれのプライバシーを重視した空間づくりが求められます。このときにはじめて「仕切り」を追加したり、あらかじめ「可動式の仕切り」をセッティングしておくことで、追加工事が不要で部屋数を調節することも可能となります。
次に、高校受験。子どもが幼い頃は、親心として「可愛らしい部屋にしてあげたい」と思うかもしれません。でも、それは「幼い頃」だけ。子どもが中学生、高校生になったとき、果たしてどう感じるでしょうか。できれば友達を呼びやすい、そして受験のときに集中しやすい環境を用意してあげたいものです。クロスの色、机の配置、窓の位置には充分な配慮が必要となります。
子ども部屋も寝室と同様に、単に「子ども部屋をつくる」で終わるものではありません。どんなふうに子育てしていきたいか、将来はどうしたいか、家族でどう過ごしたいかまでしっかりと話し合ったうえで、間取りを検討していきましょう。